小野寺 可南
小野寺 可南

常に笑顔で、頼れる人
そんな介護士に私はなる

小野寺 可南

看介護部介護課 / 介護職

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小野寺可南

自分の夢をかなえるために

 新卒として入職した私は、1年間は介護の現場を学ぶために介護職として勤めました。そこでは、食事介助が必要な方がミキサー食を食べていましたが、ある日そのひとりから「ショートケーキが食べたい」という要望を受けたのです。私はすぐに管理栄養士に相談へ行き、試作を重ねて初めて栄養士としての仕事で要望に応えることができました。栄養科に移動しても、一人ひとりの「食べたい」を叶えたいと心から思ったそのタイミングで、念願の栄養科への異動が決まりました。しかし、当時の栄養科の空気に馴染むことができず、またすぐに介護科に戻ることになったのです。
 それは残念なことでしたが、同時に施設としては、ゆくゆくは各ユニットに栄養士を配置したいという考えがあったようなので、もしかしたら私が、介護職に就きながらその事例のひとつになれるのではないかと明るく考えました。

介護の仕事の新しいかたちを考えながら

 現在、私は配属先であるショートステイで、お客様が快適に滞在できるよう、食事やトイレなどさまざまな介助をしています。その上で、これまで学んできた栄養士の知識を、日々の介護に取り入れられないかと試みています。例えば、食の好みやアレルギーの有無。そして、病院から伝えられている情報などを小さな札に書き出したりしています。まだほんの小さな試みですが、栄養士の立場ならどうするかを考えながら介護の仕事に向き合っています。
 その札のことを、私たちは食札と呼んでいますが、実際に導入してみたらとても便利で、同僚からの評判も上々のようです。栄養士としての目線を介護に取り入れたことで、業務の改善に繋がったり、サービスの質の向上に繋がれば嬉しいですね。

自分ができることで、お客様の役に立ちたい

 ショートステイでは月に一度「喫茶しずく」の名で、お客様の食形態に合わせたおやつの提供をしています。私もお客様皆んなで楽しめるようにと手作りのおやつを作っていますが、その感想を生で伝えてもらえることをとても嬉しく感じています。ご自宅ではなかなか甘いものを口にできないという方も、ここなら安心して楽しめると話してくださったりします。
 福祉施設で食に携わる仕事を夢見て、入職させていただいた私ですから、介護士として働きながら食に携われるのは本当に嬉しい。人事の方は、職場環境が改善された栄養科に異動して、管理栄養士を目指すことも勧めてくれています。それもひとつの道だと思いますが、最近では介護士と栄養士を合わせた今の自分のようなスタイルも、施設のケアレベルの向上につながる、新しい役割を担えるのではと感じるようになっています。

お客様、そして同僚からも
頼ってもらえる人になりたい

 普段、仕事をするうえで、私が一番心掛けているのは常に笑顔を絶やさないことです。不安や苛立ちなどの気持ちが表情に出ると、皆さんも当然気づきますよね。でも、認知症の方は、そうでない方よりもとても敏感で、いくら表情に出していないと思っていても、すぐに私の異変を察知します。そして、お客様もまた、普段とは違う行動を取りはじめてしまうのです。そんなときはいつも反省し、もっと現場で経験と勉強を積んで、成長していきたいと思うのです。
 現在の目標は、オー・ド・エクラで一番の介護士になることです。どのお客様とも一番に打ち解け合え、誰よりもお客様のことを知っていて、そして、お客様からも同僚からも信頼されるような人材になりたい。誰とでもすぐに仲良しになるのが、自分の持っている個性だから、そこを伸ばしながら今後も頑張っていきたいです。