熊谷 明美
熊谷 明美

口腔ケアのすばらしさを
オードエクラから発信したい

熊谷 明美

看介護部介護課 / 介護職

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熊谷明美

自分を活かせる職場を探して

 石巻市で歯科衛生士として働いていた私は、震災の際に家を失い仙台市に移り住みました。市役所の嘱託として勤め、主に乳幼児を持つお母さんに口腔ケアの指導をしていました。そこで10年過ごすうちに、次働く場所があるならば高齢者、また口腔ケアの認知を広める仕事がしたいと考えるようになっていきました。実は宮城県は、石巻市が全国ワースト3に入るほど、むし歯保有者が多い県。全世代での口腔ケアが必要ですが、特に高齢者の方は、少しでも長く自力での食事を楽しめれば嬉しいはずだと考え、ここ『オー・ド・エクラ』への入職を希望しました。もちろん、介護職は未経験でしたが、ここならば今まで培った自分の経験が活かせると思いましたし、自分の年齢を考えるとこれが最後の転職になると思ったので、それならば新しい業種に挑戦して少しでも多くの方の口腔ケアに携わりたいと思ったのです。

介護の仕事は毎日が勉強の連続です

 介護未経験で入職した私にとって、施設内での出来事すべてが初めて目にするものばかり。何が正解なのかも分からず、ときに仕事に対して恐れを感じるほど、入職直後はビクビクしながら働いていました。命を預かる仕事ですからこそ間違いがあってはならないと、お客様と接すること自体が怖かった。でも、同じ職場の先輩達がひとつ一つ丁寧に教えてくれたおかげで、今では胸を張って、そして笑顔で毎日の仕事に向き合えています。
 それに介護の仕事は奥が深く、続けるほどに楽しい。お客様への声がけを積極的にするように心掛けていますが、すると認知症を患っているにも関わらず、私のことを覚えてくれて、向こうから声をかけてくれたりします。お客様の状態は毎日違います。それでも、人と人との絆を感じるというか、さらに勉強して経験を積んで、お客様に最高の介護を提供できるようになりたいといつも思っています。

口腔ケアをオー・ド・エクラの
スタンダートにしたい

 私には、人生の最後の仕事として口腔ケアに対する関心を、ここオー・ド・エクラから広めていきたいという目標があります。そこには年齢を重ねた今だから思うこともあり、誰だっていつまでも普通の食事が楽しみたいものだと思うのです。口腔ケアをすることによって、常食を食べられる期間が少しでも長くなるならば絶対やるべき。ひとりだけの力では成し得ませんから、まずは職員の皆さんと、口腔ケアのすばらしさを共有していきたいです。
 試しに、普段は職員から歯磨きをしてもらっているお客様に歯ブラシを渡してみたところ、楽しそうにずっと歯磨きをしていたのです。そのとき、いつももっと磨きたかったのだなって思いました。口腔ケアは施設の介護レベルを高めることにも繋がるはず。そして数年後には、オー・ド・エクラならずっと常食が食べられるんだって、なんて言われるようになりたいですね。

私の最後の仕事は、
ここで新しい仕事を作ること

 私、自分が決めた道に進むと、例えそれが難しい道であっても、周りの協力を得ながらこれまで実現できてきました。オー・ド・エクラに入職して介護の仕事をはじめましたが、やはり周囲の皆さんから支えていただきながら、少しずつ自分がやりたいことに近づいている気がします。お客様を除けば、施設内で最年長かな? なんて年齢になりましたが、まだまだここでやり遂げたいことが多いこと自体が、私のやりがいになっています。
 私の最後の仕事とは、この施設で口腔ケアに努めること。そして、もし時間が許されるなら、それをスタンダードにし、さらなる段階まで踏み込みたいです。幸いにも、ここの職員さん達はそんな私を後押ししてくれる方ばかり。ワクワクしますよね? これからの自分は何ができるか。ずっと介護の現場に全力投球したいと考えています。